8月3日、4日の【はあさん家OPEN HOUSE】も終わり引き渡しをさせていただきました。
毎週通った現場が引き渡しでご家族の家になる。とっても嬉しいことですが、寂しくもあります。
設計し始めたころはお腹にいたお子さんが、今では元気に現場を歩き回り、あわててお父さんが追いかける光景も見納め。
次にお会いするのは家族の写真を撮りに行かせていただく時なのでまた、その頃には大きくなっているんだろうな。
はあさんご家族とは2017年の暮れ頃、久美浜の工務店【和田建築工房】の和田さんからご友人が家を検討してるから話を聞いてやって!と紹介いただいたのがきっかけで、それからゆっくりと土地探しを始めたのでかれこれ2年のお付き合い。
お家づくりは、設計監理をU設計室で行い施工はご友人の和田建築工房さんにお世話になりました。
初回のヒアリングで旦那さんが言った「とにかく真黒で!」は忘れられない言葉です。
旦那さんは黒くてかっこいいものが、奥さんが白やナチュラルなものが好きということで、2人の好きな空間を足したり引いたり分けたりしながらいい塩梅を模索していきました。
最初順調だった土地探しが、売主さんの都合で流れてしまったりして、思いのほか土地を決めるまでに時間がかかりましたが、
2018年の夏、何年も売れ残っていた分譲地の最後の1区画が丁度良いタイミングで大幅値下げしたので、これは運命だ!と購入を決意され設計を進めさせていただき、2019年春に工事着工となりました。
はあさんの敷地は3方向を道路に囲まれているので視線や子どもの安全面に注意は必要なものの、田園風景越しに山を眺望できたり、こども園や町中が近いなどとても良い土地です。
隣地の窓の高さやガラスの種類など、どの方向の目線が敷地に入り、どの方向が抜けているか、道路ごとの車の走る頻度などシュミレーションしながら、設計を進めました。
外観はこんがり焼けた焼杉仕上げ、道路側にはあまり窓が無いこともあり、外観はとても閉鎖的な家ですが、塀と家で囲った庭に向かって窓を多くとっているので内部は明るく開放的になっています。
Uでは家族の趣味嗜好など日常の調査から設計を始めるので、最初は家族の住んでいるアパートの部屋を調査します。
日常の動線や気にしているポイント、施主さんの性格は千差万別なので、建てるお家がどんな風になるか、実はU設計室でも最初は全く想像できていません!
施主さんを深掘りしていく中で家の形が勝手に出来ていく感じなので、
この庭に奥さんの好きな植物が植えられた時、お気に入りの家具やインテリアが部屋にしつらえられた時、すっと馴染んで自然に日常を作り出してくれることを想像してにやにやしていまします。
そんな、施主さん専用の家としてできているので、OPENHOUSEで、ご家族とは全く別の価値観を持った人の話を聞けるのはとても勉強になります。
「ここってこう使うといいね!」と、設計意図と違った面白使いを教えてもらったり、
子供は大人とみている世界が違うので、階段を眺めて「飛べるか?」と自問している背中に出くわしたり、内窓越しに 「いらっしゃいませー」 と姉弟でクレープ屋さんごっこが始まってたりと、大切な視点が見える度またにやにやしてしまう。
そんなことを思っていると、来場していただいた方から、「大垣さん、だれよりも楽しそうな顔してましたよ。」ってLINEが来たので、どうやら顔に出てい た様です。
今回も猛暑の中、たくさんの方にご来場いただき本当にありがとうございました。事前告知が遅れてしまい来れなかった方、すいませんでした!次回はもう少し早い告知をさせてもらいます!